記事入力 : 2019/04/29 08:31 朝鮮日報

【社説】韓国だけがマイナス成長、企業は海外脱出

   韓国経済の今年1-3月期の成長率がマイナス0.3%に陥った衝撃が走る中、サムスン、LGなど韓国を代表する企業の売上高や利益が市場予想を大きく下回る「ネガティブサプライズ」が相次いでいる。先週までに1-3月期決算を発表した上場企業67社の営業利益は前年同期を約41%下回った

 通貨危機や金融危機が起きたわけでもないのに企業業績が前年同期に比べ半減したことはなかった野村証券などは今年の韓国経済の成長率予想を当初の2%台から1.8%に大きく引き下げた。1.8%は韓国銀行の予想値(2.5%)をはるかに下回り、今年の世界経済の成長率予測(3.3%)の半分にすぎない数字だ。

 韓国経済の不振がとりわけ目立つのは、韓国の輸出相手国1、2位である中国と米国が善戦しているからだ。先週末米国は1-3月期の成長率が市場予想(2.5%)を上回る3.2%(年率換算)を記録したと発表した。

 フェイスブック、マイクロソフトなど米国を代表する企業も前年同期に比べ10-20%の増収、増益で、米国の株価を過去最高値に押し上げた。中国も成長率が5%台に低下するとの予想に反し、1-3月期は前年同期比6.4%の成長を達成した。米国と中国の成長が堅実な中、韓国だけがマイナス成長を記録したことは、政策失敗などの内部要因が大きかったことを示している。

 韓国経営学会、韓国経済学会、韓国政治学会など5学会は26日の討論会で、「現政権は過去の開発経済時代よりも市場への介入を強化している」「最低賃金引き上げ、労働時間短縮などがむしろ弱者を苦しめている」として、政策転換を求めた。財界と学界では「このままではこれまで経験したことがないような危機が訪れかねない」との不安が高まっている。

 実際にそうした懸念が現実になる兆しが至る所に見られる。まず企業の投資が不自然に激減し、韓国企業の海外脱出が目立つ1-3月の設備投資は前四半期に比べ10%以上減少し、過去21年で最悪を記録した。一方、昨年の企業による海外直接投資は55兆ウォンで、統計開始以来で最高だった。

 現政権の企業に敵対的な政策、世界最高水準の人件費負担、強硬な労組の横暴、行き過ぎた規制と税金などに耐えられず、国外に活路を見いだす企業が増えているのだ。企業が流出すれば雇用もなくなり、産業が崩壊し、財政も底をつき、福祉も立ち行かなくなる。
 危機を知らせる警告灯があちこちで点滅しているが、現政権は「外部要因のせいだ」と言い続け、税金ばらまきだけに没頭している。経済が崩壊しても、選挙にさえ勝てばよいという計算があるのだろうか。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

韓国のGDPが10年来の大幅減に・・・「これは意外だった」=中国メディア
2019-04-30 22:12   SEARCHINA

                
 韓国銀行(中央銀行)が25日に発表した2019年第1四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%減だった。中国メディアの台海網は27日、韓国のGDPが10年来の大幅減になったことは意外だと伝える記事を掲載した。

 韓国のGDPは、2018年第4四半期には1%増となっていたが、2019年第1四半期はマイナスに転じた予想では0.3%増と言われていただけに予想外の減少となったと言えるだろう。そしてこれは、3.3%減を記録した2008年第4四半期以来の落ち込みで、過去10年で最大のマイナス成長となった。

 これには様々な原因が考えられるという。韓国銀行の関係者は、投資が低迷したことを要因として指摘。設備投資は前期から10.8%減少している。特に建設投資は、財政支出による第4四半期の伸びを維持することができなかったことと、半導体部門の低迷で民間設備投資が予想以上に減少したのが大きかったという。

 また、輸出の低迷も指摘されており、2.6%減となった。記事は、輸出は韓国のGDPの約半分を占めているにも関わらず、5カ月連続で減少していると伝えた。また、半導体市場の低迷でサムスンなどの企業は大きな影響を受けるだろうとも伝えている。

 さらに記事は、韓国銀行が2019年の成長率見通しを2.5%に下方修正したことも紹介。韓国銀行はこの主な理由としてやはり輸出、特に半導体の輸出減少と投資の減少にあるとしているが、今年後半からは改善する見通しだとしている。

 韓国のGDPの大幅減は「意外」と受け止められているが、現在の韓国政府の経済政策は事実上失敗しているとの専門家の意見もある。この先、韓国政府がどんな経済政策を打ち出すのか注目されるところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
               



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